今日はマージ染めというものをご紹介いたします。
マージ染めは花Cafe Aivalleyで今一番力を入れている染色の1つで、「泥染め」というものです。
泥染めの鮮やかなオレンジ色のバッグ アイヌ刺繍入り
私の祖母である、アイヌ刺繍製作者の石川愛子が制作しているこのマージ染めの起源は今から30年ほど前、北海道音威子府村で冬にスキー場へ行った際、雪の中から美しい赤茶色の泥を見つけた所から始まりました...
ちょうど軍手をはめており、触れてみると軍手が染まるのが分かりました。
数日後、缶の容器を数個揃え、しゃくですくい集めました。ドロドロとした液状の物で少し油分もあるように見えました。
祖母はアイヌ文様の着物を初めて製作する為、草木ではなく昔から高価な泥染めで作品を作ってみたいという気持ちがありました。
又、デザインはエゾシカと自然をイメージし独自の文様を作り上げました。
ところどころに紫色の古布を使い、赤茶色との相性が良く、見る人の心に残る色合いでした。
染める回数は煮染め。大きな鉄の鍋に泥を入れ薪を焚き、煮ます。
2~3日、これを繰り返すのですが、出来上がる際にはやはり、藍染めと同じで布の重さが変わります。
これは生地に粒子が付着し重くなるそうです。
なので、針を刺す際いぶくなり、刺繍がしずらくなってしまいます。
そして、この泥ですが北海道大学の高橋教授(現在は退職されております)に調べてもらった結果「赤鉱」というもので、とても貴重なものとわかりました!
これからもアイバレーオリジナルの色としてマージ染めを大切にしていきたいと思います。
ちなみに染色は3日、刺繍は3ヶ月ほどかかるそうです!
マージ染めと胡蝶蘭
